第4章:大祓詞

もくじ

大祓祝詞とは

数ある祝詞の中でも非常に重要な祝詞の一つが「大祓詞(おおはらえのことば)」です。

この祝詞は神道の重要な儀式で中心的に奏上されます。

例えば六月の晦日(みそか)に行われる「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」。

そして十二月の晦日に行われる「年越(としこし)の大祓」です。

その最大の目的は私たちが様々な「罪」「穢れ」を祓い清めることです。

罪や穢れは日常生活を送る中で知らず知らずのうちに身につけてしまったもの。

それらを祓い清め、心身を本来の清浄な状態へと立ち返らせることにあります。

ここで言う「罪」とは法律で罰せられるような行為だけを指すのではありません。

神様の御心に背くような行いや調和を乱す想念も含まれます。

知らずに犯してしまった過ちなどもです。

また「穢れ」とは身体的な不浄だけではありません。

気枯れ(けがれ)すなわち生命エネルギーの減衰も指します。

ネガティブな感情といった私たちの魂の輝きを曇らせるあらゆるものです。

ですから大祓詞は半年間に蓄積された目には見えない様々な重荷を神様のお力をお借りして根こそぎ取り払う。

力強い言葉で綴られた祈りなのです。

この祝詞を奏上することや大祓式に参加すること。

それは過去半年間の自らの行いや心のあり方を省みる機会となります。

そして新たな気持ちで次の半年を迎えるための大切な精神的な区切りともなります。

大祓詞はその言葉と浄化のエネルギーによって個人の内面だけでなくその場や地域社会全体の気をも清めるとされています。

そのため古来より非常に大切にされてきました。

そんな祝詞の中では具体的な罪の種類があげられます。

そしてそれらがどのようにして祓い清められていくのか。

その壮大なプロセスが語られます。

この祝詞に触れることは私たちに大切なことを教えてくれます。

私たちがいかに日々の生活で多くの影響を受けるか。

そしてそれらを定期的に祓い清めることがいかに重要であるかということです。

また神様の浄化の力によって私たちは常に清らかな状態へと立ち返ることができる。

そんな安心感と希望を与えてくれるでしょう。

「希望の祈り人」としてこの大祓詞を学びその精神を理解すること。

それは自らを常に清浄に保ちより高い意識へと向かうための非常に力強い支えとなるはずです。

大祓詞の全文

高天原に神留り坐す皇親神漏岐・神漏美の命以て
たかまのはらにかむづまりますすめらがむつかむろぎかむろみのみこともちて

八百萬神等を神集へに集へ賜ひ神議りに議り賜ひて
やおよろづのかみたちをかむつどえにつどえたまいかむはかりにはかりたまいて

我が皇御孫命は豊葦原瑞穂國を安國と平らけく知ろし食せと事依さし奉りき
あがすめみまのみことはとよあしはらみづほのくにをやすくにとたいらけくしろしめせとことよさしまつりき

此く依さし奉りし國中に荒振る神等をば 
かくよさしまつりしくぬちにあらぶるかみたちをば

神問はしに問はし賜ひ神掃ひに掃ひ賜ひて 
かむとはしにとはしたまいかむはらひにはらひたまいて

語問ひし磐根 樹根立草の片葉をも語止めて 
ことといしいはね きねたちくさのかきはをもことやめて

天の磐座放ち天の八重雲を伊頭の千別きに千別きて
あめのいわくらはなちあめのやえぐもをいづのちわきにちわきて

天降し依さし奉りき
あまくだしよさしまつりき

此く依さし奉りし四方の國中と大倭日高見國を安國と定め奉りて
かくよさしまつりしよものくになかとおおやまとひだかみのくにをやすくにとさだめまつりて

下つ磐根に宮柱太敷き立て高天原に千木高知りて
したついわねにみやばしらふとしきたてたかまのはらにちぎたかしりて

皇御孫命の瑞の御殿仕へ奉りて 
すめみまのみことのみずのみあらかつかえまつりて

天の御蔭 日の御蔭と隠り坐して安國と平けく知ろし食さむ
あめのみかげひのみかげとかくりましてやすくにとたいらけくしろしめさむ

國中に成り出でむ天の益人等が過ち犯しけむ
くぬちになりいでんあめのますひとらがあやまちをかしけむ

種種の罪事は天つ罪 國つ罪許許太久の罪出でむ
くさぐさのつみごとはあまつつみくにつつみここだくのつみいでん

此く出でば天つ宮事以ちて
かくいでばあまつみやごともちて

天つ金木を本打ち切り末打ち断ちて
あまつかなぎをもとうちきりすえうちたちて

千座の置座に置き足らはして
ちくらのおきくらにおきたらわして

天つ菅麻を本刈り断ち末刈り切りて八針に取り辟きて
あまつすがそをもとかりたちすえかりきりてやはりにとりさきて

天つ祝詞の太祝詞を宣れ
あまつのりとのふとのりとごとをのれ

此く宣らば天つ神は天の磐門を押し披きて
かくのらばあまつかみわあめのいわとをおしひらきて

天の八重雲を伊頭の千別きに千別きて聞こし食さむ
あめのやえぐもをいつのちわきにちわきてきこしめさむ

國つ神は高山の末 短山の末に上り坐して
くにつかみはたかやまのすえ ひきやまのすえにのぼりまして

高山の伊褒理 短山の伊褒理を掻き別けて聞こし食さむ
たかやまのいほり ひきやまのいほりをかきわめてきこしめさむ

此く聞こし食してば罪と言ふ罪は在らじと
かくきこしめしてばつみというつみわあらじと

科戸の風の天の八重雲を吹き放つ事の如く
しなどのかぜのあめのやえぐもをふきはなつことのごとく

朝の御霧 夕の御霧を朝風 夕風の吹き払ふ事の如く
あしたのみぎり ゆうべのみぎりをあさかぜ ゆうかぜのふきはろうことのごとく

大津辺に居る大船を舳解き放ち艫解き放ちて
おおつべにをるおおふねをへときはなちともときはなちて

大海原に押し放つ事の如く
おおうなばらにおしはなつことのごとく

彼方の繁木が本を焼鎌の敏鎌以ちて打ち掃ふ事の如く
をちかたのしげきがもとをやきがまのとがまもちてうちはらふことのごとく

遺る罪は在らじと
のこるつみはあらじと

祓へ給ひ清め給ふ事を
はらえたまいきよめたもうことを

高山の末 短山の末より佐久那太理に落ち多岐つ
たかやまのすえ ひきやまのすえよりさくなだりにおちたぎつ

速川の瀬に坐す瀬織津比賣と言ふ神
はやかわのせにますせおりつひめというかみ

大海原に持ち出でなむ
おおうなばらにもちいでなん

此く持ち出で往なば荒潮の潮の八百道の八潮道の潮の八百會に坐す
速開都比賣と言ふ神

かくもちいでいなばあらしおのしおのやおじのやしおじのしおのやおあいにますはやあきつひめというかみ

持ち加加呑みてむ
もちかかのみてん

此く加加呑みてば気吹戸に坐す気吹戸主と言ふ神
かくかかのみてばいぶきどにますいぶきどぬしというかみ

根國 底國に気吹き放ちてむ
ねのくに そこのくににいぶきはなちてん

此く気吹き放ちてば根國 底國に坐す速佐須良比賣と言ふ神
かくいぶきはなちてばねのくに そこのくににますはやさすらひめというかみ

持ち佐須良ひ失ひてむ
もちさすらいうしないてん

此く佐須良ひ失ひてば罪と言ふ罪は在らじと
かくさすらいうしないてばつみというつみわあらじと

祓へ給ひ清め給ふ事を天つ神 國つ神八百萬神等共に聞こし食せと白す
はらえたまいきよめたもうことをあまつかみ くにつかみやおよろづのかみたちともにきこしめせともうす

大祓詞はこちらからもダウンロードできます。

大祓詞の意味

物語の幕開けは神様がおられる高天原です。

天皇の祖先神であられる皇親神漏岐(すめらがむつかむろぎ)・神漏美(かむろみ)。

彼らの尊い命令によって八百万の神々が集められ会議が開かれました。

そこで「この豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)は皇御孫命(すめみまのみこと)が平和に治めるべき素晴らしい国である」と決定されたのです。

この命を受けた皇御孫命は高天原から地上へと降り立ちました。

皇御孫命は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を指す言葉。

豊葦原瑞穂国は地球の日本という意味です。

地上に降り立った皇御孫命はまず国を治めるための立派な宮殿を築き上げました。

地の底の岩盤に太い柱を立て高天原に届くほど高く頑丈にです。

そして国の中を平定し人々が安心して暮らせるように国づくりを進めていきます。

しかしこのようにして平和な国が築かれてもそこに暮らす人々は過ちを犯すことがあります。

時には意図せず穢れに触れてしまうこともあります。

大祓詞ではこれらの罪穢れを具体的に示しています。

まずは「天津罪(あまつつみ)」。

天津罪は高天原で神が犯したとされる行為のこと。

主に共同体の秩序や聖域を乱す罪を指します。主に共同体の秩序や聖域を乱す罪です。

具体的には古事記において素戔嗚尊(すさのおのみこと)が高天原で犯した行為に関連しています。

  • 例えば丹精込めて作られた田んぼの畔を壊すこと

  • 水を引くための溝を埋めること

  • 神聖な建物で排泄をすること

  • 農耕や祭祀を妨害するような行為など

次に「国津罪(くにつつみ)」。

国津罪はこの地上で起こる様々な罪や穢れを指します。

  • 例えば生きている人の皮膚を傷つけること

  • 亡くなった人の体に触れること

  • 親子や近親者あるいは動物との間での性的な交わり

  • さらに昆虫や爬虫類、鳥、雷などによる災厄

  • 家畜を傷つけ殺すこと

  • 呪いまじないによって人を害すること

国津罪は非常に多岐にわたります。

人々がこのような天津罪・国津罪を犯してしまった場合。

知らず知らずのうちに身に付けてしまったとしても心配することはありません。

大祓の儀式を行いこの大祓詞を唱えるならば大丈夫です。

それらの罪穢れは残らず祓い清められるのですと前半部分では語られます。

そして物語はいよいよその浄化のプロセスへと移っていきます。

後半ではこれらの罪穢れがどのようにして消え去っていくのかがリレーのように描かれます。

その主役となるのが「祓戸四神(はらえどよんしん)」と呼ばれる神様たちです。

祓いを専門とする四柱の神様です。

まず瀬織津比売(せおりつひめ)という女神が登場します。

山々から流れ落ちる川の勢いの速い瀬におられます。

彼女があらゆる罪穢れを力強い水流に乗せて広い広い大海原へと持ち出してくださいます。

次に速開都比売(はやあきつひめ)という女神が待ち受けています。

大海原の底深く潮が渦巻くところにおられます。

彼女が流されてきた罪穢れを大きな口で一つ残らず呑み込んでくださるのです。

しかしそれで終わりではありません。

呑み込まれた罪穢れを今度は気吹戸主(いぶきどぬし)という男神が吹き払ってくださいます。

根の国・底の国(ねのくに・そこのくに)と呼ばれる異界へと向かってです。

全ての源であり終着点でもある場所。

強い強い息吹によってフゥーッとです。

そして最後に速佐須良比売(はやさすらひめ)という女神が登場します。

その根の国・底の国におられます。

彼女が吹き払われてきた罪穢れを完全に引き受けます。

そしてどこへともなく持ち去り「さすらって」跡形もなく消滅させてくださるのです。

このように瀬織津比売から速佐須良比売へと罪穢れは見事に受け渡されます。

そして最終的には完全に消え去るのです。

この祓戸四神の連携によってこの世のあらゆる罪穢れは祓い清められます。

そして世界は元の清浄な状態を取り戻すのです。

このように全ての罪穢れが祓われ清められたことを高らかに宣言します。

そして神様の変わらぬ守護と豊かな恵みを祈り願って大祓詞はその幕を閉じます。

この壮大な浄化の物語こそが大祓詞の持つ力強さの源泉となっているのです。

大祓詞を唱えるポイント

大祓詞を唱えるにあたって心得ておきたいポイントがいくつかあります。

その効果をより深く感じ神様との繋がりを確かにするためです。

まず何よりも心を込めて唱えることが基本です。

  • 祓い清めたいという真摯な願い

  • この祝詞を伝えてくださった神様や先人への深い敬意

  • 日々の恵みに対する感謝の気持ち

これらの想いを胸に抱きながら言葉を発することで祝詞は生きた祈りとなります。

単なる文字の羅列ではなくなるのです。

形だけをなぞるのではなくあなたの心が伴ってこそ大祓詞の持つ本来の力が引き出されるでしょう。

次に祝詞の意味を理解しながら唱えることも非常に重要です。

特に大祓詞は壮大なストーリー性を持っています。

神話や具体的な罪の種類。

そして祓戸四神による浄化のプロセスといったものです。

ですから前半の国の成り立ちや罪穢れの部分ではその情景や意味合いを心に描きながら唱えましょう。

そして後半で祓戸四神が登場し罪穢れが次々と祓われていく場面。

そこではそのダイナミックな働きをイメージしながら唱えてみてください。

言葉の意味を意識することで一語一語に重みが増します。

そして言霊としての力もより強く感じられるはずです。

声の出し方やリズムにも少し意識を向けてみましょう。

全体を通して内容に合わせた抑揚をつけるとより表現豊かになります。

例えば前半の物語を語る部分はやや落ち着いた調子で。

後半の祓いのプロセス特に祓戸四神が次々と登場する箇所。

そこからは浄化が進んでいく様子を表すように少しずつリズミカルに。

そして力を込めていくようなイメージです。

ただし力みすぎる必要はありません。

あくまで自然な流れの中で言葉の持つエネルギーを感じながら声に乗せていく感覚です。

そして大祓詞は非常に長い祝詞です。

そのため無理なく丁寧に続けることを心がけてください。

最初から全てを暗唱しようとする必要はありません。

また息継ぎなしで速く読もうとする必要もありません。

まずはテキストを見ながら一つ一つの言葉を大切にはっきりと発声することを意識しましょう。

息継ぎは文節の切れ目などで自然に行い苦しくならないようにしてください。

焦らずゆっくりと練習を重ねること。

そうすることで身体がリズムを覚えよりスムーズに唱えられるようになっていきます。

最後に大祓詞は自分自身の罪穢れを祓うだけではありません。

その場や空間全体をも浄化する力があると言われています。

大祓詞を唱えるにあたってその効果をより深く感じ、神様との繋がりを確かにするためにいくつかの心得ておきたいポイントがあります。

まず何よりも心を込めて唱えることが基本です。

祓い清めたいという真摯な願い、この祝詞を伝えてくださった神様や先人への深い敬意。

そして日々の恵みに対する感謝の気持ち。

これらの想いを胸に抱きながら言葉を発することで祝詞は単なる文字の羅列ではなく生きた祈りとなります。

形だけをなぞるのではなくあなたの心が伴ってこそ大祓詞の持つ本来の力が引き出されるでしょう。

次に祝詞の意味を理解しながら唱えることも非常に重要です。

特に大祓詞は壮大な神話や具体的な罪の種類.

そして祓戸四神による浄化のプロセスといったストーリー性を持っています。

前半の国の成り立ちや罪穢れの部分ではその情景や意味合いを心に描きながら。

そして後半、祓戸四神が登場し罪穢れが次々と祓われていく場面ではそのダイナミックな働きをイメージしながら唱えてみてください。

言葉の意味を意識することで一語一語に重みが増し、言霊としての力もより強く感じられるはずです。

声の出し方やリズムにも少し意識を向けてみましょう。

全体を通して内容に合わせた抑揚をつけるとより表現豊かになります。

例えば前半の物語を語る部分はやや落ち着いた調子。

後半の祓戸四神が次々と登場する祓いのプロセスの箇所からは浄化が進んでいく様子を表すように。

少しずつリズミカルにそして力を込めていくようなイメージです。

ただし力みすぎる必要はありません。

あくまで自然な流れの中で言葉の持つエネルギーを感じながら声に乗せていく感覚です。

そして大祓詞は非常に長い祝詞です。

そのため無理なく丁寧に続けることを心がけてください。

最初から全てを暗唱しようとしたり息継ぎなしで速く読もうとしたりする必要はありません。

まずはテキストを見ながら一つ一つの言葉を大切にはっきりと発声することを意識しましょう。

息継ぎは文節の切れ目などで自然に行い、苦しくならないようにしてください。

焦らず、ゆっくりと練習を重ねる。

そうすることで身体がリズムを覚えよりスムーズに唱えられるようになっていきます。

最後に大祓詞は自分自身の罪穢れを祓うだけではありません。

その場や空間全体をも浄化する力があると言われています。

ですからあなたが心を込めて唱えるその声が周囲にも良い影響を与えるのだという意識を持つこと。

清浄な波動を広げていくのだという意識です。

それが祝詞を奏上する喜びと意義を深めてくれるでしょう。

これらのポイントを心に留め焦らず大祓詞に向き合ってみてください。

敬意と感謝をもってです。

きっとその奥深さと力強さを実感できるはずです。

大祓詞の効果

大祓詞を唱えることによって得られる効果は多岐にわたると言われています。

その最も根幹にあるのは強力な「祓い清め」すなわち浄化の力です。

私たちは日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに様々なものを身にまとってしまいます。

罪や穢れ、ネガティブなエネルギー。

それはどんな人であってもです。

ふとした瞬間に他人からの穢れをもらうことだってあります。

つまり生きるということは罪や穢れとともにあるということなのです。

大祓詞はこれらの目に見えない重荷を根こそぎ洗い流してくれます。

そして心身を本来の清浄な状態へと回帰させる働きがあるとされます。

この浄化作用によってまず精神的な安定や心の平穏がもたらされることが期待できます。

理由のわからない不安感や焦燥感が和らぎます。

そして心がすっきりと軽くなる感覚を得られるでしょう。

さらに心身の滞りが解消されることで物事の流れがスムーズになるかもしれません。

運気が向上したりするといった開運の効果を感じる人も少なくありません。

不要なものが祓われることで良いエネルギーやチャンスが舞い込みやすくなるという考え方です。

まるで詰まっていたパイプが掃除されて水が勢いよく流れるようです。

人生における様々な側面での好転が期待できるのです。

これは自らが清められることで周囲との調和が生まれ、より良い状況を引き寄せやすくなる結果とも言えるでしょう。

また大祓詞の力強い言葉は霊的な守護や魔除けとしての効果も持っています。

特に後半の祓戸四神によるダイナミックな浄化のプロセスが邪気やマイナスのエネルギーから身を守ってくれます。

周囲のネガティブな影響を受けにくくなり自分自身のエネルギーフィールドが強化される感覚を得ることもあるでしょう。

さらに大祓詞を唱えるという行為はその場の空間をも清める力があると言われています。

自宅や職場など気になる場所で唱えることで淀んだ空気が浄化されます。

そして清々しいエネルギーで満たされるのを感じられるでしょう。

そしてこれらの外的な効果だけでなく大祓詞を継続して唱えることは私たち自身の内面にも深い影響を与えます。

祝詞の言葉と向き合う中で自らの行いや心の在り方を省みる機会が生まれます。

そして精神的な成長や意識の向上が促されることもあります。

また壮大な神様の働きを感じ取ることで大いなる存在との繋がりを深めます。

感謝の念や信仰心を育むきっかけにもなるでしょう。

このように大祓詞の効果は単に個人の罪穢れを祓うというレベルにとどまりません。

心身の健康運気の流れ精神的な安定周囲の環境。

そして自己の内面にまで及びます。

私たちをより良い状態へと導く非常に広範な力を持っていると考えられているのです。

ワーク

第3章では数ある祝詞の中でも特に重要な「大祓詞」について学びました。

この祝詞が持つ壮大な浄化の力とその背景にある神々の物語は私たちの心身を清め、魂を本来の輝きへと導いてくれます。

このワークは大祓詞の教えを深く理解し、その力をあなた自身のものとして体感するためのステップです。

大祓詞は単なる言葉の羅列ではなく壮大な物語と深い意味を持っています。

高天原の会議と天孫降臨:皇親神漏岐・神漏美の命が八百万の神々と会議し「豊葦原瑞穂国(日本)を皇御孫命(瓊瓊杵尊)が治める」と決定した場面を想像してみてください。
この決定と天孫降臨の物語からあなたは日本の国の成り立ちや私たち日本人に与えられた役割についてどのようなことを感じますか?

罪と穢れ:大祓詞で言及される「天津罪」と「国津罪」について、現代の私たちの生活に置き換えて考えてみましょう。
あなたが日常生活で「これは調和を乱すかもしれない」「これは少し心が曇る行為かもしれない」と感じることをそれぞれ2つずつ書き出してみてください。(法律的な罪でなくても構いません)
これらの「罪」や「穢れ」は、あなたの心やエネルギーにどのような影響を与えると思いますか?

祓戸四神による浄化のプロセス:瀬織津比売、速開都比売、気吹戸主、速佐須良比売の四柱の神様がリレーのように罪穢れを祓い清めていく様子をできるだけ具体的にイメージしてみてください。
それぞれの神様の働き(例:瀬織津比売が川の勢いで押し流す、速開都比売が大きな口で飲み込むなど)を想像したとき、あなたはどのような感覚や感情を抱きますか?
この祓戸四神の連携による浄化の物語はあなたにどのような希望や安心感を与えてくれますか?

大祓詞を唱える際の心構えはその効果を大きく左右します。

心を込めて唱える:あなたが大祓詞を唱える時、どのような「真摯な願い」「敬意」「感謝の気持ち」を込めたいですか?
具体的な言葉で表現してみましょう。

意味を理解しながら唱える:大祓詞の全文をゆっくりと読み進めながら、特にあなたの心に響く箇所、あるいは意味を深く感じたいと思う一節を3つ選び、その理由を書き出してください。

無理なく丁寧に続ける:祓詞は長い祝詞です。
あなたが無理なく、丁寧に唱え続けるためにどのような工夫ができそうですか?

(例:毎日少しずつ練習する、お気に入りの時間に唱える、呼吸を意識するなど)

実際に大祓詞に触れ、その効果を感じてみましょう。

大祓詞の奏上:静かな場所を選び、リラックスした状態で大祓詞の全文、あるいは心惹かれる一部分を声に出して唱えてみましょう。


もし全文が難しければ祓戸四神が登場する後半部分だけでも構いません。
テキストを見ながらで大丈夫です。


唱え終えた後、あなたの心や身体、周囲の空間にどのような変化を感じましたか?
(例:スッキリした、温かい感じがした、空気が澄んだ気がするなど)自由に記述してください。

浄化のイメージワーク:目を閉じて深呼吸を数回行い、リラックスします。

あなたが手放したい「罪」「穢れ」「ネガティブなエネルギー」を具体的に思い浮かべてください。
次に祓戸四神がその「罪穢れ」を大祓詞の物語のように次々と祓い清めていく様子をありありと心の中でイメージします。


瀬織津比売が川に流し、速開都比売が飲み込み、気吹戸主が吹き払い、速佐須良比売が完全に消し去る…という流れです。
全ての罪穢れが完全に消え去り、あなたが清浄な光に包まれているのを感じてください。
このイメージワークを終えてどのような感覚がありましたか?

大祓詞の効果への期待:あなたがこれから大祓詞を唱え続けることでどのような効果を期待しますか?
(例:心の平穏、運気向上、人間関係の改善、霊的な守護など)具体的な願いを3つまで書き出してみましょう。